スラムダンクの谷沢(やざわ)君は、何故、安西先生に手紙を出せなかったのか?理由について考察する

スポーツ系


こんにちは、オタクのじゆうです。

映画、スラムダンクは観ましたでしょうか。
私も再熱をしています。
この記事では、”谷沢君は、何故手紙を出せなかったのか?”についての考察を行います。

ネタバレも含みますため、苦手な方はブラウザバックして下さい。

スラムダンクとは

スラムダンクとは、高校のバスケットボールがテーマである、少年漫画・アニメ・映画です。
井上雄彦先生が描いています。

谷沢(やざわ)君とは

スラムダンクには流川というキャラクターがいます。
流川は才能あるキャラですが、
ある日、監督である安西先生に、アメリカへ行きたいと言い出します。

その流川がアメリカへ行きたいという気持ちに対して、
安西先生は反対しますが、反対理由の根源だと安西先生の奥さんから、
「谷沢君という子がいた」という語りで、安西先生の過去が明かされます。

谷沢君は、大学時代の教え子でした。
安西先生は、谷沢君のことを、身長が高く、才能もあると見込んでいる逸材でした。
しかし、今は穏やかな安西先生は、大学時代はめちゃくちゃ怖い先生であり、
厳しく基礎を教え続けていたら、逃げるようにアメリカでバスケを始めます。


しばらくして、谷沢君の試合のビデオが来ますが、
安西先生が「まるで成長していない・・・」と感じるくらい変わっておらず、
スタンドプレーや、コミュニケーションの問題から、
バスケをする居場所すら無いよう見えるのです。

しばらくしても戻らず、安西先生は連絡を取り続けますが、
自暴自棄に陥り、帰らぬ人となってしまいます。

死後、谷沢君のお母さんから、手紙を出すことが出来なかったらしい、と渡されます。

谷沢君が出せなかった手紙について

谷沢君が出せなかった手紙は以下のような文章でした。

安西先生
いつかの先生の言葉が近ごろ、よく頭にうかびます。
『お前の為にチームがあるんじゃねえ、チームの為にお前がいるんだ』
ここでは誰も僕にパスをくれません。
先生やみんなに迷惑をかけておきながら、今おめおめと帰るわけにはいきません。
いつか僕のプレイでみんなに借りを返せるようになるまで、頑張るつもりです。
バスケットの国アメリカの、その空気を吸うだけで僕は高く跳べるとおもっていたのかなあ…

引用元 井上雄彦『スラムダンク』集英社

手紙を出せなかったシーンについて

谷沢君が伝えたかったのはこのような内容だと思われます。
・基礎の大切さが分かった。
・過去を後悔し、反省してる。
・アメリカには、才能が溢れている。井の中の蛙だった。
・しかし、頑張りたいので、アメリカを捨てきることが出来ない。

またこの回では、
・スポーツ漫画で、人間の死とは無縁の作品だと思っていたところから、繋がる衝撃回。
・大人しい安西先生がスパルタだった。
というところにも、驚きがあります。

何故、谷沢くんは手紙を出せなかったのか?

谷沢君が、手紙を出せなかったのでしょうか?
また、何故日本に戻ってこれなかったのでしょうか?

谷沢君が、帰れなかったということは、
一度壊した人間関係や道のりへの、復帰することへの難しさを表しているとみられます。
単純に人の死とか悲しみだけではないと思います。

あのシーンから分かることは様々あるとみられます。

・新しいことへトライすることへの難しさ
・下積みや基礎忍耐力の大事さ
・好きなことを続けるための環境や語学の大切さ
・挫折した後の戻ることへの難しさ
・ドロップアウトした後から転落する絶望や無気力
・信頼関係を築くことの難しさ
・人へ教えることや向き合うことへの難しさ
・自分の能力を過信してしまう人の愚かさ
・違うと分かっていてもプライドを取ってしまう人の愚かさ


と様々考えられれます。
なので、色んなことを背景に思わせるあのシーンは凄いと思っています。

まとめ

バスケを辞めて荒れたミッチーも空っぽだったと思いますが、
谷沢君を失った安西先生もまた、空っぽだったと思うので、
ミッチーが戻るという選択肢をしたことは、本当の意味で安西先生は、泣いたと思います。

安西先生にとってはトラウマだったであろう、
バスケと向き合わせてくれた湘北のメンバーには、安西先生は救われたのではないでしょうか。
谷沢君の死は悲しいですが、大切なことを教えてくれました。
スラムダンク、小さなエピソードでも、面白いので、これからも好きでいます。

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