違国日記の槙生ちゃんとお姉ちゃん実里のすれ違いについて考察する

ロマンス

こんにちは、オタクのじゆうです。

違国日記にハマっています。
この記事では、違国日記の槙生ちゃんと、
朝ちゃんのお母さんであり、槙生ちゃんのお姉ちゃんである実里さんのすれ違いについて考察します。

2人は実の姉妹ですが、主義主張が異なる犬猿の仲であり、分かりあえていなかったようです。
何故分かりあえなかったのか、考察してみました。

それまでのネタバレも含みますため、苦手な方はブラウザバックして下さい。

違国日記とは

高校生が、不器用で奇妙な大人と一緒に暮らす話です。
小説家の高代槙生(こうだいまきお)ちゃんは、
お姉ちゃんである実里さん・その旦那さんが亡くなり、
美里さんの娘である朝ちゃんが親戚間をたらい回しにされているのを見過ごせず、
勢いで引き取ることになります。
槙生ちゃんは”普通じゃない大人”でした。奇妙な2人暮らしを始めます・・・

違国日記の登場人物

高代槙生(こうだい・まきお)…小説家。朝の叔母。
田汲 朝(たくみ・あさ)…中学3年生の女の子。
高代実里(こうだい・みのり)…朝の母。

槙生ちゃん、姉である実里さんの関係

朝ちゃんの母親であるお姉ちゃんである実里さんは、槙生ちゃんと生き別れてしまいます。

回想シーンが出るまでの槙生ちゃんから見た実里さん

槙生ちゃんの記憶が回想しますので印象のみが出てきます。
高圧的な人に見えました。「他人に合わせろ」と言っていました。

槙生ちゃんと実里さんは正反対

槙生ちゃんは実里さんへ「差別的」とばっさり切ってしまうくらい
白か黒かはっきりしていて、協調性の無さという意味で浮き出てしまいます。

槙生ちゃんは実里さんが嫌い

槙生ちゃんは朝ちゃんに憎しみは向けていないようですが、
実里さんとは、はっきり嫌悪を抱いており、俯瞰しているような印象を受けます。

槙生ちゃんの姉、実里さんは内縁だったが誰にも言えなかった

実里さんは死後、内縁の妻だったことが分かります。

先に主張しておきたいですが、内縁が悪ではありません。
1つの家族の形です。

論点は、実里さんは、籍を入れることを望んでいたと思いますが、
叶わず、また、それを誰にも言えなかったという点です。
2人は、朝ちゃんという娘がいますから、将来を考えれば、籍を入れた方がメリットがあります。

実里さんと旦那さんは、
コミュニケーション取れていなかった存在であり、
「何故結婚しないの?」「しないと別れるよ!」とも、
実里さんから、強くも言ことも出来ず、また決断することも出来ない関係であったようです。
また、2人の関係は、他人から見て、
「何でしっかりした実里さんが、この人と、結婚したの?」と言わせるほど
違和感を感じる関係だったようです。

実里さんは、事実婚の事実を、周りにも隠し続け、
実の妹ですら言えていなかったほど、抱えて、孤独であったと分かります。

実里さんが旦那さんと別れなかった理由

実里さんが旦那さんと別れなかった理由を考えてみました。
真の理由は、現時点では出て来ておらず、不明ですが、私なりに推測すると、以下になります。

・朝ちゃんのために、家庭を壊せなかった。
・実里さんにとっては、どれだけ頼りなくても、手放せなかった夫、だった。
・実里さんが普通でないことを許せなかった。

実里さんの見栄にも見えるのですが、何故普通になれないのか、
ということに苦しんでることが分かります。

実里さんにとっては、
「社会的にどう生きるか」「他人とどう協調するか」「平凡に生きるか」「他人の目」が重要でした。
また、実里さんからも、「人は人」と、自分の主義を画一して、
考えることは、出来なかったのです。
己の中でも、「平凡でない自分」を許せませんでした。

朝ちゃんにとっても、他人から見た「いい母親」になりたかったのだろうし、
そうなるもの、だと思っていたと思います。
また、「普通でない旦那さん」も許せなかったのかもしれません。

そんな風に、他人に流されているうちに、
自分は何がしたかったのか、分からなくなり、
「私は結婚したい」「籍を入れたい」という主義主張も、言えなくなったのではないでしょうか。

槙生ちゃんの魅力

槙生ちゃんの話をしたいと思います。

槙生ちゃんははっきりした人間でしたが、
見えている世界は繊細で、すぐ傷つくのです。ガラス細工みたいに生きているのです。
しかし、多数派が「気にするな」と通り過ぎていく、
2ミリずつずれた視点は、「繊細さ」「気づきにくい視点」が見えるという才能があると思います。

「過去のわたしから 今少し未来のわたしへ繋がる」
「それを強引に断ち切る必要はない」

異国日誌

死というのを受け入れつつ朝ちゃんを心配したり、
「変化を無理にする必要はない」と考えるし、
朝ちゃん自身に向けても、「過去は少しずつ繋がっている」と言ってくれるのです。

槙生ちゃんは、お姉ちゃんの言う通り、協調が出来なかったのですが、「私は私」「あなたにはあなたの考え」と線を引き、誰かに己の考えを強要することもありませんでした。 また、槙生ちゃんは、他人に無関心であり、孤独を苦痛に思っていませんでした。 槙生ちゃんの感性が凄すぎて、いろんなことを思い出して、
一周回ってすごく辛くなったくらいなのですが、多くの救われるものがあります。

槙生ちゃんとは正反対だったが分かり会えたのかもしれなかった未来

ちなみに私も 槙生ちゃんみたいな感性なので、実里さんの方が共感できなかったりします。
私は、槙生ちゃんみたいな人間だから、普通になりたかったんだけどな、
でも、主義を押し殺して生きてる方が苦痛なんだけど、
お姉さんみたいな人は苦手、、、って感じで読んでいました。

実里さん自身が、「普通になりたかった普通で無い私」「妹はどうやって生きているのか」という苦しみを持っていたことが回想シーンで分かります。分かり合えたはずの妹と、主義の押し付けにより、孤独になってしまった自分に、ブーメランで、刺さる描写でした。

何故、槙生ちゃんに言えなかったかというと、実里さんなりの負い目、と考えます。

・槙生ちゃんを傷つけた。
・槙生ちゃんと、和解したかったが、関係が壊れて出来なかった、と思い込んでいたかも。

もしかしたら、あとわずかな時間をかければ分かりあえたのかもしれません。
残念ながら、実里さんは亡くなってしまったので出来なくなりました。

まとめ

2人の止まっていた時間を動き出させたのが、何者でもない朝ちゃんだと思っています。
分かち合えずとも大切なものを残してくれたと信じています。
朝ちゃんは母という存在の上に、槙生ちゃんの生き方を乗せてこれから生きるのでしょう。
違国日記の平凡を祈りながら、今後の展開を楽しみに生きたいと思います。

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